航空豆知識#196 「閉鎖滑走路等の表示」
アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校の飛行機操縦教官がお届けします。
閉鎖滑走路等の表示
空港の滑走路、誘導路等には様々な飛行場標識施設があります。
空港の展望デッキから見えることも多い「〇〇空港」などと芝の上などに大きく書かれたものは「飛行場名標識」といいます。また滑走路進入端に大きく書かれた2桁の数字は滑走路の磁方位を表しており滑走路標識の中の「指示標識」と言います。
もちろんこれ以外にもたくさんの標識があります。パイロットはこれら空港の多くの標識を見て確認しつつ運航していますが、滑走路や誘導路などが工事中で使用できないときには空からは判りませんよね。
このため、滑走路等が閉鎖されているとき、もしくは未だ供用されていない等でまぎらわしい場合には、その表面に大きな×印が付けられます。これを禁止標識と言い、滑走路は白色の×、誘導路及び駐機場は⻩色の×印となります。(降雪地域などでは視認性を考慮して別の色も可)
この×印は滑走路では一つが54m以上の大きさで、なおかつ使えない場所が⻑い場合は300mごとに設置されます。誘導路は18mの大きさとなります。 なお、工事終了後には禁止標識を取り除く関係上、色を塗ることに変えてテープや寒冷紗(荒く平織に織り込んだ布)を貼って水タンク等により飛散防止対策を施したもの等も認められています。
写真は福島空港で今月初めまで誘導路T3や誘導路P3などが工事のためクローズされていた時の物です。これらはNOTAM(航空情報)で周知されていましたが、電文だけで確認するのと実際に目で見て、あるいは運航してみて確認できる利点は計り知れません。 こんな機会教育ができるのも旅客機が運航し、VORやILS等の諸設備がそろった空港の強みです。飛行機の免許にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせ下さい。私たちアルファーアビエィションのベテラン教官陣がお手伝いいたします。福島空港で皆さんの夢をかなえましょう!