航空豆知識#214 ヘリポート周辺でのフライト
アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校のヘリコプターの座学教官がお届けします。
【下妻ヘリポート周辺をフライトための気象状態】
下妻ヘリポート周辺をフライトする場合、多少天候が悪くても飛行訓練することができます。
ただし、有視界気象状態を維持することが条件です。
有視界気象状態(Visual Meteorological Conditions)通称VMCとは、パイロットが目視で周囲の状況を確認しながらフライトする方法です。飛行するときはこのVMCを守り離着陸や空中操作、野外飛行の訓練を行っています。
下妻ヘリポート上空は管制区(地表または水面から200メートル(700ft)以上の高さの空域)内に入っています。ヘリポートの標高は64ftなのでヘリポート周辺を764ft以上の高度でフライトするための条件は以下の通りです。
飛行視程 : 5,000m以上
航空機から雲までの距離 : 上方150m、下方300m、水平600m以上
管制区より下の高度でフライトする場合は先ほどの条件が適用されなくなります。
ただし、条件がないわけではありません。
地面付近でホバリングする場合などの条件は、
雲から離れて飛行し、地表または水面を引き続き視認できる気象状態です。
天候が悪く、野外飛行に行けない場合は訓練内容を変え、離着陸訓練やホバリング(空中で一か所にとどまり続けること)訓練を行ったりしています。中には、1分間決められた場所で動かないで、ホバリングしている訓練生もいます。ホバリングはヘリの操縦の中で一番難しく、安定するまで時間はかかりますが重要な科目でもあります。
飛行するときはVMCを守り、安全に訓練するために気象情報の入手は大切です。
アルファーアビエィションは、毎日安全にフライト訓練を行っています。