航空豆知識#197 「航空交通管制用自動応答装置(トランスポンダー)のスコーク」| アルファーアビエィション

航空豆知識#197 「航空交通管制用自動応答装置(トランスポンダー)のスコーク」

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校の飛行機操縦教官がお届けします。

航空交通管制用自動応答装置(トランスポンダー)のスコークについて

飛行機やヘリコプターなどの航空機には、「トランスポンダー」という機器を搭載する義務があります。 これは、大きな空港などに設置されている空港監視レーダー(ASR)や航空路監視レーダー(ARSR 又は ORSR)から質問電波を送り、航空機からの応答電波をレーダー上に表示することによって、飛行中の航空機を識別することができるようになっています。

地上のレーダーからの質問用の信号は、1,030 メガヘルツの電波で送られ、航空機は 1,090メガヘルツの応答信号を 10 数個のパルス電波で返信することになります。 この質問電波及び応答電波の周波数は全て同じですので、その航空機を個別に特定するために、応答信号を指定された数字の組み合わせである「スコーク」をパルス電波で送信することになります。 このパルス波は、8 進法 4 桁で表現しますので、1 桁が0~7の 8 個の数字となって、0000 ~ 7777 の数字で組み合わせができるので、8×8×8×8=4096通りの設定ができることになります。

次回は、このトランスポンダー「スコーク」の疑問点について解説します。

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