航空豆知識#200 「空を飛ぶためのルールその2:有視界気象状態(VMC)」
アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校のヘリコプター操縦教官がお届けします。
空を飛ぶためのルールその2:有視界気象状態(VMC)
前回は、有視界飛行方式(VFR)について説明しました。
VFRでは天気(気象状態)が悪い時は飛ぶことができません。
VFRで飛ぶことができる天気(気象状態)のことを、有視界気象状態(VMC)と言います。
少しややこしいですが、「有視界飛行方式」で飛行するためには、「有視界気象状態」を維持しなければなりません。
パイロットらしく言うと「VFRで飛行するためにはVMCを維持しなければならない。」となります。(ちょっとかっこいい!?)
有視界気象状態(VMC)の気象条件については、空域や飛行高度で分かれているのですが、ここでは「管制区、管制圏又は情報圏を高度3000m未満で飛行する場合」を例に紹介いたします。
※VFRで飛行するほとんどの航空機がこの空域を飛行しています。
パイロットは、離陸前に天候を確認して、「飛行する空域(経路)」において有視界気象状態(VMC)を維持できると判断して飛行を開始します。
万が一、飛行中に天候が悪くなって、有視界気象状態(VMC)が維持できなくなると判断したならば、「引き返す」若しくは、「経路を変更する」ことを考えなければいけません。
楽しいフライトをするためには、天候をよく確認して、無理をせず、余裕を持った計画を立てる事が大切ですね。
※有視界気象状態(VMC)の条件は、高度が3000m以上か未満か、管制区・管制圏・情報圏の内側か外側かによって変わります。