航空豆知識#189 「タービンエンジンについて」| アルファーアビエィション

航空豆知識#189 「タービンエンジンについて」

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校の整備士がお届けします。

タービンエンジンについて

「エンジン洗浄」 この言葉を聞いたことがありますか? タービンエンジンは沢山の空気を吸い込むため、大気中に含まれる塩分や汚れ(以下汚れ)の影響を受けやすいものです。汚れによる影響を受ける部分は空気を圧縮するコンプレッサーブレードや燃焼ガスからパワーを得るタービンブレードが該当します。 汚れたブレードを放っておくとどうなるか・・・

ブレードが腐食したり、最悪の場合エンジン出力が100%発揮できない不具合が発生します。

この汚れを取り除く洗浄は、脱塩のためであったり性能回復のためにします。定められた間隔又は機体の使用状況により洗浄を行います。 タービンエンジンの洗浄する場所に配管がされており、普段はプラグをされて閉じていますが、洗浄時はプラグを外して外部からホースをつないで洗浄剤を流します。

汚れを落とす洗浄剤を使った「液洗」、その後に洗浄剤を水で洗い流す「水洗」を行います。 エンジンが作動後の高温状態では、損傷の原因となるため洗浄自体出来ません。エンジンが冷えた後に洗浄を行います。

エンジン内に水が入るため、洗浄後は運転し内部を乾燥させます。エンジン内に水が入るといっても水没とは違います。 ピストンエンジンはこういったことは出来ませんので、タービンエンジンの特徴ともいえますね。

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