航空豆知識#180 「降雪と飛行機」| アルファーアビエィション

航空豆知識#180 「降雪と飛行機」

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。 今回はエアラインパイロットでもある当校の飛行機操縦教官がお届けします。

降雪と飛行機

本格的な冬の季節になってきました。 北海道や東北、北陸地方では雪が降り始めてきました。

この季節、屋根やボンネットに雪が積もったまま道路を走っている車などを見かけることがありますが、飛行機はどうでしょうか?

飛行場で駐機している飛行機に雪が積もることはありますが、飛行機の場合は必ず出発前には翼や胴体に積もった雪を除雪するようになっています。 これは、The Clean Airplane Conceptと呼ばれており。 文字通り、クリーンな状態で飛行しなさいという意味です、なぜなら 飛行機は翼で揚力を発生して飛行しますので、翼の上や下に雪や氷が付いているといつも通りの揚力を得ることが出来なくなり飛行の安全性の保障ができなくなる可能性があるのです。

小型機は通常、有視界飛行方式で飛行するため雪が降っているような場合に飛行するようなことはあまりありませんが、飛行後に雪が降ったり、雨が降ったりした後にまた飛行するような場合は、飛行前に入念に除雪、除氷を行わないとなりません。 エルロンやエレベーターなどの可動部分に雪や氷がついてしまって、固着してしまい動かなくなるような状態になってしまうと大変危険です。

飛行前のPre-Flight Checkや Flight Control Checkも入念に行うように心がけましょう。

福島空港にあるアルファーアビエィションは常に飛行機を格納庫に保管して、飛行前は経験豊富な整備士が飛行機の状態を確認しており、また経験豊富な教官が常に気象状態を把握しながら安全な訓練を実施しております。

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