航空豆知識#166 「オートローテーション」| アルファーアビエィション

航空豆知識#166 「オートローテーション」

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。 今回は、「オートローテーション」についてためになる情報をお届けします。

1 ヘリコプターのエンジン

人が空を飛ぶようになってから約120年、ヘリコプターが人を乗せて空を飛ぶようになってから約80年が経ちます。ヘリコプターのエンジンは、人が作った機械であり、絶対に壊れないとは断言できません。

この名機ロビンソンR22ヘリコプターの心臓部であるライカミングO-360J2Aエンジンも同様です。

2 オートローテーションとは

ヘリコプターは、飛行中にエンジンが停止しても「オートローテーション」という飛行状態で安全に着陸させることができます。その技術を修得するためには訓練が必要となります。

もちろん免許取得のための学科試験及び実地試験科目でもあります。

3 一般的なオートローテーションの流れ

(1)エンジン故障のためエンジン回転数がメインローター回転数より少なくなるとクラッチによってエンジンとメインローターが切り離されメインローターは自由回転(オートローテーション)しながら降下します。

(2)不時着に適する地点(障害物のない)へ向けて前進しながら降下します。

(3)着陸間際に回転するメインローターと機体の前進速度のエネルギーで降下率及び前進速度にブレーキをかけて着陸します。

簡単に説明するとこの3つの流れです。

4 最後に

エンジンは簡単に止まらないように作られています。また、実際にエンジンが止まってオートローテーション着陸したという事例は数が極めて少ないのが現状です。
オートローテーション科目は、修得するとパイロットの自信につながる技術である反面、危険を伴う科目でもあります。アルファーアビエィションで教官の適切な指導の下に安全に学びましょう。

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