航空豆知識 R66シリーズその12| アルファーアビエィション

航空豆知識 R66シリーズその12

当校の飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。今回は、「R66シリーズ」についてヘリコプターの教官がためになる情報をお届けします。

R66シリーズ(その11)R66の操縦法

ロビンソンR66 スクリーンショット 2016-12-02 13.55.26 さあ、いよいよです。R66を操縦してみましょう。まずはホバリングからです。ハイドロがあるためコレクティブとサイクリックがとても軽いです。慣れていないと、始めは大きな舵を使ってしまい、自分で機体を動かしてしまうことがあります。早めに小さな舵で操作しましょう。良いですよ。とても安定しています。 ラダーペダルにハイドロがないので、少し重く感じるでしょう。イヤンイヤンの方向操縦にならないように気を付けましょう。 ホバリング旋回ですが、操縦士からテールローターの先端まで約7m85cmです。R22と同じ感覚で回ると、障害物に接触してしまうので注意しましょう。出来ればマストの位置を把握して、マストを中心に機体を旋回させるようにしましょう。

下妻運航所 ノースグラスエリア 垂直離陸ですが、スキッドレベルとホバリングレベルが、R22よりも顕著に違う感じです。R22と同じように操作すると、上昇しながら前進してしまいます。やや前スキッドを上げるように操作しながら、スティックを右に当てて上昇しましょう。当てすぎにも気を付けましょう。

さあ、離陸操作です。基本的にR22やR44と同じです。R66のHV曲線では、ホバリングトルク+10%で離陸線が書かれているので、同じように操作してみましょう。離陸時トルク100%で上昇すると、上昇率が2000ft/mを振り切ります。離陸時トルク83%で65kt以上を禁止しています。これは、マストベンディングといい、マストに負担がかかり、折れてしまう可能性があるからです。 着陸操作ですが、これも基本的にR22やR44と同じです。アプローチ末期にコレクティブを急に上げるとN2(エンジン)回転及びNR(ローター)回転が落ちてしまうのでゆっくりチェックしながら使用しましょう。

ロビンソンR66 オートローテーションは、グリップを縛りながら最低位置まで下げます。このとき、スロットルを絞る量が多いので、スロットルを持ち替えてから絞り下げるようにすると、スムーズに全閉、最低に持って行けます。進入速度にもよりますが、進入操作でやや水平的に減速しながら70ktにセッティングします。目測はR22より少し手前気味になります。70ktと60ktでは極端に目測が変わってきます。パワーリカバリーでは、スロットルの巻く量が多いので、2回で巻き上げると容易に操作出来ます。 ホバリングオートローテーションは、R22のように軽い低慣性のブレードではないので、スロットルの絞りやコレクティブをあげる操作はゆっくり行います。パワーON時の垂直着陸より、上手に接地できますよ。

R66訓練2 最後の垂直着陸です。草地に着陸するときは感じませんが、ペトンやコンクリートに着陸すると、ガツンガツンと接地してしまいます。後ろのスキッドから接地するので、前のスキッドが着く前にスティックを後ろに当てると、綺麗に優しく着陸出来ますよ。

R66の計器 新しいR66は、オプションですが、なんとオートパイロットが装備されています。ヘディング、高度、速度等ボタン一つでヘリをコントロールしてくれます。驚きです。

アルファーアビエィションのR66講座、いかがだったでしょうか。 今回は、概要を説明させていただきました。限定変更訓練では、もう少し細かく教育しています。 タービンの訓練に興味をお持ちの方、是非アルファーアビエィションに問い合わせてみて下さい。

R66のオススメ動画はコチラ ➡︎飛行訓練あれこれ#ロビンソンR66操縦訓練 Robinson R66 flight training

航空豆知識一覧へ

関連記事