航空豆知識#211 飛行場標識、マーキング及び飛行場灯火| アルファーアビエィション

航空豆知識#211 飛行場標識、マーキング及び飛行場灯火

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校の飛行機操縦教官がお届けします。

「着陸に関して飛行場標識とマーキング及び飛行場灯火についてご紹介」

どこの空港においても滑走路にはいろんなマーキングが施されていますが、写真や空港の展望台から実際に見たことがありませんか?
実はあのマーキングには一つ一つ深い意味があるのです。
ここでは、アルファーアビエィション福島運航所がある福島空港の滑走路において、着陸に関連するものについて簡単に紹介したいと思います。

写真1はRWY01ファイナルで撮れた滑走路の写真です。
まず①の滑走路手前に延びるオレンジ色のレールについて紹介します。
これは進入灯(ALS、アプローチライト)と言い、着陸しようとする飛行機にその最終進入の経路を示す灯火システムです。
精密進入するときに、手前から滑走路に向かってピカ・ピカとフラッシングしながら滑走路への経路を示してくれる装置です。
天気が非常に悪く滑走路が見えにくい状態でのアプローチ時に進入灯が見えるとホッとするほど安心感を与える装置です。 

写真1 福島空港RWY01ファイナル 次は②の滑走路進入端標識です。
よく見て頂くと、黄色い縦縞が片側8本、合わせて16本ありますが、この本数によって滑走路幅が表1のように分かるようになっております。

表から福島は幅60Mの滑走路ということになります。(実際に現場に立ってみるとかなり幅広いですよ、小学校の時の50M走より広いですから)

次に③の白っぽい4つ並んだ進入角指示灯(PAPI)について紹介します。
これはパイロットに適切な進入角を与えるための灯器です。
航空機が着陸進入する場合は、一定の進入角(一般的には3度)をキープして着陸しますが、この進入角を灯火システムによって図1のように示し、パイロットに視覚的な情報を提供して、安全に着陸できるようサポートするものです。

次に④の黄色く太い縦縞の明瞭なマーキングですが、これは目標点標識と言い着陸目標点を示すための標識になります。
着陸目標点は滑走路長2500Mの福島空港においては、滑走路進入端標識から400Mの位置にマーキングしてあります。

最後に⑤ですが、これは接地帯標識と言い、着陸接地区域を指示するための標識になります。
写真では2か所見えますが、目標点標識の奥にも3か所150m置きにマーキングされています。

他にもたくさん標識やマーキングがありますが、ここでは福島空港での着陸に関する標識や灯火についての豆知識として一部紹介させて頂きました。
なお紹介した福島空港のマーキングは全て黄色ですが、普通白色の線じゃなかったけ?と気づかれたかたは鋭いです。
一般的には白色なのですが積雪の多い地域の空港は雪とのコントラストを考慮して黄色でマーキングしてあります。

最後に、写真の中で紹介させて頂いておりますが、アルファーアビエィション福島運航所の施設についてご紹介します。
この運航所には2つの大きな格納庫があり、訓練生のための教室棟及びFTD棟(フライトシュミュレータ)が設備されており、訓練生が最高の環境で訓練を受けるための条件を揃えています。
また飛行時間2万時間以上の経験豊富な教官が在籍しており、ライセンス取得まで懇切丁寧に教育できる態勢を整えていますので、訓練生は確実にスキルを身に付け、目標達成に向けて前進することができます。

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