春の飛行の注意点 その2
アルファーアビエィションの飛行教官がお送りする航空知識、今回は「春の飛行の注意点」です。
春季に航空機を運航する上での注意事項を考えてみましょう。
まず、気温が高くなるので空気密度が薄くなります。
これを航空では「密度高度が高くなる」と言います。
航空機の性能が低下するので、ヘリですとホバリング時、冬季よりもパワーを必要とします。
離陸前、ホバリング性能のチェックを忘れずに。
また、気温が高くなると、地表付近の空気はどんどん上昇していきます。
上昇や下降気流といった対流が活発になり、着陸時のアプローチ角を保つ際注意が必要です。
そして対流によって発生する雲、つまり積雲、積乱雲が出来やすくなり、にわか雨、雷雨、ダウンバーストと呼ばれる強烈な下降気流等、局地的な天気の変化に気をつける必要があるでしょう。
朝の天気予報で、「今日は日差しが強く、上空には寒気があるため午後は大気が不安定になるでしょう」などと言っていたら、急な天気の変化に要注意です。
いつもよりも一層出発前のウェザーチェックを入念に行いましょう。