「季節による気候の変化とフライトへの影響、フライトの方法」その6 風の特性に関する知識 ー航空豆知識ー| アルファーアビエィション

「季節による気候の変化とフライトへの影響、フライトの方法」その6 風の特性に関する知識 ー航空豆知識ー

当校の飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。今回は、「季節による気候の変化とフライトへの影響、フライトの方法」についてヘリコプターの教官がためになる情報をシリーズでお届けします。

季節による気候の変化とフライトへの影響、フライトの方法(その6) 操縦訓練時に必要な、風の特性に関する知識

風の特性は、一般的に高度が高いほど強く、低くなると弱くなります。また、地面に近い(500~600m程度以下)と、地表面摩擦の影響により更に弱くなります。風の強い日は、飛行経路に応じて気流が良いであろう高度、向かい風なら風が弱い高度、追い風なら風を利用できる高度を選ぶ等、そのフライトの目的等に応じて最も適切と思われる高度を選定します。(当然、雲の状況や最低安全高度、航空機の性能等も考慮します。)

風は目に見えませんが、知識があると見えてくるものがあります。山頂付近のロール雲等は乱気流の目印(水蒸気が十分にあるときだけ発生します。)となりますし、山の風下側は気流が乱れていることを予想できたり、平地部でも雲の種類により上昇気流が発生していることを知ったりします。日頃から天気予報で、冬季西高東低の縦じまの日は風が強いということは、聞いたことがあると思います。

自分の知識・操縦技量を総動員し、納得の行くフライトが出来たときの喜び・充実感は何ものにも代えがたいものがあります。皆さんも是非感じてみては如何でしょうか?

機内から見える箱根の美しい景色 撮影:アルファーアビエィション

次回は「ヘリコプターは、機首方向に進むとは限りません」について説明します。お楽しみに。 飛行機免許、ヘリコプター免許にご興味のある方はアルファーアビエィションまでお気軽にお問い合わせください。

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