航空豆知識「雲海」| アルファーアビエィション

航空豆知識「雲海」

当校の飛行機とヘリの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
今回は雲海について飛行機の教官がためになる情報をお届けします。

「雲海」
雲海(うんかい)とは、山に登った時に、下方に雲が海のように広がって、その雲の海に山が島のように浮かんで見える現象を言います。
これは、高気圧に覆われて、晴れて風の弱い日に、放射冷却によって地表付近の水蒸気を含んだ空気が冷やされると、上空より低温となって接地逆転層ができることにより、乾燥し安定した空気の層の下に「放射霧」が発生し、気温が一段と冷え込む未明から朝にかけて内陸の盆地で見られる現象です。

また、暖かい水面の上に冷たい空気が流れ込むことによって、水面から蒸発した水蒸気が冷やされて、湯気のような霧が発生することもあります。
これは「蒸気霧」と呼ばれ、水面と空気の温度差が大きいほど発生する量が多くなり、標高の低い場所や川沿いに沿って広がっていきます。

飛行機で飛行している時には、横方向に広がった雲の雲頂高度よりも高く上昇することにより雲海を見ることができるので、山に登るより雲海が見える可能性は高くなります。
ただし有視界飛行方式での飛行時は、地上の物標を確認することにより自分の位置を確認しながら飛行するので、地上が見えない状況はあまり長くならないように計画した方が良いと考えられます。

アルファーアビエィション福島運航所では、ダイヤモンドエアクラフト式の単発機DA40型と双発機DA42型及びセスナ式C172P型を使用して、自家用操縦士、事業用操縦士、多発限定変更、計器飛行証明、教育証明など、フルライセンス取得の訓練を実施しています。

<写真>ダイヤモンドエアクラフト式DA40型で計器飛行方式の飛行中に高度9,000フィートより撮影

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