ロングクロスカントリーを体験して
梅雨も明けた猛暑の8月、今回私はアルファーアビエィション下妻ヘリポートから兵庫県但馬空港往復のナビゲーションを行いました。
もちろんこんなロングナビは初めてで、コース計画の段階で箱根、富士山、琵琶湖、日本海、六甲山、伊勢湾とナビゲーションとはいえ観光気分でチャートを見ていました。が、いずれも難所であり実際に飛行するには注意が必要と教官から言われ、この時点ではピンときませんでした。
その他、燃料補給に着陸する飛行場や燃料の手配を調整しナビログを作り、約600マイル(往復1200マイル!)の距離にわくわくし飛行当日を迎えました。当日は朝から暑く風も弱く天候は晴れ、少し霞んでいましたが視程は9999で、絶好のナビゲーション日和となり下妻を飛び立ちました。
いつものナビゲーション訓練と同じ様に飛行を続けると、箱根の山々が見えて来て、ラッキーなことに雲も無く高度を上げ芦ノ湖上空を通過、地上から見た景色とは違い全体が見渡せられて、75ノットのスピードは眼下の景色を流れる様に見せてくれる感じでした。
その後、静岡H/Pと名古屋空港に着陸しTCA,TWRなどとの交信をして、指示に従っての飛行でしたが、地点評定も日頃の訓練の時と同じ様に行うことが出来て、上空からの景色を楽しみながら飛行できました。名古屋空港のターミナルでは昼食を取り、但馬空港に向け飛び立つと琵琶湖を横切り、しばらくするとまるで歓迎されるかのように日本海、天橋立が出迎えてくれ、あっと言う間に但馬空港に到着しました。
但馬では、皿そばを食べ城下町を散策し、但馬スカイフェスティバルを楽しみました。
復路も天気は良好、弱い向かい風で雲も多少ありましたが、視程にも恵まれ但馬空港を後にし、八尾空港、静岡H/P経由で明石海峡大橋や神戸空港、法隆寺五重の塔などがはっきり見え、伊勢湾横断と海上飛行も経験し、海上では機体の姿勢が分かりにくく錯覚を起こしやすいので、海面の波が見える高度まで降下し水平感覚を保つ飛行など、たくさんのことを学びました。
今回の経験は、地点評定や管制圏の飛行場への離着陸など、得るものが沢山あり充実した飛行となりました。
また、幸運にも視程障害現象がなく天候に恵まれたことが思い出に残るナビゲーションとなりました。
最後に、夏はやはりクーラー付きのヘリで飛行したいと思いました。
下妻→但馬空港