高度計の基準値:QNH、QFE、QNEとは?
航空機の高度計は、実際の高さを測定しているわけではなく、気圧の変化に基づいて高度を表示しています。
この高度計の基準となる「規正値」には、QNH、QFE、QNEの3つがあります。
それぞれの基準がどのように使い分けられるのかを簡単に説明します。
- QNH – 海面気圧基準
QNHは、海面(0メートル)を基準にした高度で、実際の高さを表示するようにするための方法です。
航空機が飛行場やヘリポートにいる場合、このQNHをセットすることで、航空機の高度計はその地点の標高を表示します。
場所や時間によって気圧は変動するため、最新のQNHを管制機関などから入手し調整する必要があります。
2. QFE – 飛行場基準
QFEは、飛行場やヘリポートの標高を基準にした高度を表示するための方法です。
QFEを設定すると、飛行場や任意の地点からの高さが表示されます。
日本ではあまり使用されませんが、中国やロシアの空港、または艦船の離着陸時に用いられることがあります。
3. QNE – 標準大気圧基準
QNEは、海面(0メートル)の標準大気圧を基準にした高度を表示するための方法です。
標準大気圧は29.92インチHg(1013.25hPa)と決められています。航空法により、14,000フィート以上の高高度を飛行する際にはQNEを使用することが義務付けられています。
まとめ
•QNH:海面からの高さを知るために使用します。
•QFE:飛行場や指定地点からの高さを知るために使用します。
•QNE:高い高度を飛行する場合に使用します。
航空機の高度計は、これらの基準を使い分けることで、常に正確な高度を表示することができます。
飛行機やヘリコプターで空を飛ぶ際に、どの基準が使われているのかをちょっと意識してみると、空の旅がもっと面白くなるかもしれませんね。