航空ライターまさるの訪問日記
「エアラインパイロット経験者に聞く(就職試験について)」
今日は元エアラインパイロットの方に、エアラインで実施している経験者の採用試験について話を聞いた。
経験者の採用試験とは、JEXやJ-AIRなどで行っている、事業用操縦士(A採用)、自家用操縦士(B採用)を対象にした試験だ。
残念ながら現段階ではJALやANAなどは新人しか採用していない。
採用試験は通常、学科試験、適性検査、フライト適正検査、面接などから構成される。
「学科試験は一般常識と、簡単なペーパーによる適正検査になります。シュミレーターによるフライト適正検査もあります。面接は大きなウエートを占めます。協調性、積極性、責任感、円満な人格がポイントでしょうけど、各社ともそれぞれのノウハウがあって一概に決めつけることはできません。」
次に年齢についてだが、受験者は20代後半~40代後半までが多いという。
「年齢は若くてフレキシブルな人が良いことは他の業界と同様です。しかし、年齢が高い人でも、柔軟な考えで協調性があり、他人の良さを素直に認めることのできる人であれば年齢はあまり気にしなくて良いでしょう。」
そして気になるのがフライト技術についてだ。
「ライセンス保持者の採用ですから、フライト適正検査も大きなウエイトを占めます。(ポイントは教えることは出来ません)」
今回、取材を終えて感じたことは、どの業界でも就職するにはそれなりの適性、努力などが必要だということだ。また、学校選びや実際の訓練の段階から、上記の内容を踏まえた行動をしていけば、おのずといい結果につながるのではないかと感じた。仲間と協力すること、何事にも責任を持つこと、積極的に行動すること、教官や仲間のいいところを素直に認めることなどがいいパイロットになるために必要なことなのかもしれない。