航空豆知識#155 「バードストライク」| アルファーアビエィション

航空豆知識#155 「バードストライク」

年間約2000件!
一年間に日本国内で鳥が航空機に衝突した件数です。

軍用機の数は含まれていませんので、実際にはもっと多くの鳥が航空機に衝突していると思います。

記憶に新しいのが、2009年1月15日にニューヨークで発生したUSエアウェイズ1549便の不時着水事故で、「ハドソン川の奇跡」とも呼ばれていますが、この事故原因も二つのエンジンに鳥を多数吸い込んだために両エンジンが停止してしまったバードストライクでした。

ちなみに、「ハドソン川の奇跡」は映画にもなるほどで、パイロットや乗務員の賢明な判断で一人の犠牲者も出さなかった事で有名です。

バードストライクとは、鳥が人工構造物に衝突する事故をいい、一般には航空機と鳥が衝突する事例を指します。この他にも鉄道や自動車、風力発電の風車などにも発生しています。高速移動中の人工構造物への衝突の場合は小鳥程度の大きさであっても非常に衝撃が大きく、大きな事故へと発展する可能性があるため注意が必要です。

ジェットエンジンに鳥を吸い込んでタービンブレードを損傷したり、コクピットの窓に激突して視界を遮ったり、主翼の前縁に鳥が刺さることもあります。中には高速回転するプロペラをうまく潜り抜けてその後ろにある空気取入口にすっぽり入ってしまう鳥もいます。

バードストライクのほとんどは空港周辺の離着陸時に発生していますが、中には夜間に比較的高い高度を巡航中に大型の渡り鳥と思われる鳥と衝突した事例もあります。「鳥は鳥目だから夜は飛ばないので大丈夫」というわけでもないようです。

バードストライクを避けるため、様々な対策が取られましたが、現在までにこれといった特効薬は見つからず、空砲等で鳥群を追い払うバードパトロールを地道に続けているのが現状です。また発生のほとんどが空港での離着陸の際に発生しているため、飛行機は失速までに余裕のない速度であり、かつ低高度であるため、回避操作は非常に危険です。このため離着陸時は進路上に鳥を発見しても避けないことも多いです。

最後に、当校の飛行機操縦教官のオススメの映画の一つに『ハッピーフライト』(矢口史靖監督)があります。バードストライクに対処するバードパトロールやパイロット達が面白おかしく描かれていますので時間がある方は是非ご覧になってみて下さい。

関連記事