航空豆知識「空港の風の話」| アルファーアビエィション

航空豆知識「空港の風の話」

当校の飛行機とヘリの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
今回は空港の風について飛行機の教官がためになる情報をお届けします。

「空港の風の話」
飛行機やヘリコプターは、飛行しているときはその時の空気の流れ、つまり風の影響を受けています。
その風の強さや吹いてくる方向にも影響を受け、目的地への到着予定時間なども変わってきます。
パイロットは、飛行する前に上空の風の予測をして、飛行計画を立て、飛行に臨むようにしています。

各空港の気象観測所は、通常1時間に1回の割合で、定時に気象の実況を通報していますが、特に大きな変化などが起こった場合には、定時以外に特別実況として通報します。
この定時に発表されるときの風の値は、観測前10分間の平均の風向及び風速が発表されています。

飛行機が離着陸する際に受ける風の影響は、上空で飛行する時よりも大きいため、管制塔からはさらに最新の風の情報が提供されます。
これは、現時点からさかのぼって2分間の平均の風向と風速となり、その2分間に平均値よりも大きく上回るような突風が吹いていた場合には、その情報も併せて通報されます。
この2分間の平均値は、6秒毎に更新され、常に最新の情報として提供されています。
パイロットは、管制塔から提供された情報をもとに、離着陸を安全に行えるよう計画し操縦します。

写真は福島空港に設置された風向風速計です。
最上部に飛行機型の風向風速計が2つ並んで取り付けられていることがわかります。
それぞれの前方についているプロペラが回転して、その回転数により風速が計測され、風向は尾翼によって感知されます。
この2つの風向風速計のデータから平均値を算出しています。

アルファーアビエィションが飛行機の操縦訓練を行っている福島空港の滑走路は、長さが2,500mと小型機にとっては充分すぎるくらいですが、幅についても60mと、近くの仙台空港や新潟空港の45mよりもかなり広いため、さらに安全に操縦訓練が行える環境にあるといえます。

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