航空豆知識「飛行機の機内の気圧」| アルファーアビエィション

航空豆知識「飛行機の機内の気圧」

当校の飛行機とヘリの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
今回は飛行機の機内の気圧について飛行機教官がためになる情報をお届けします。

飛行機の機内の気圧
飛行機に乗っていると、離陸した後の上昇中には感じることはありませんが、着陸に向けて飛行機が徐々に降下していくと、耳が痛くなったり詰まったような感じを受けることがあります。
これは気圧の急激な変化によるものです。

私たちの耳は、外耳、中耳、内耳から構成されていて、普段は中耳の気圧は外の気圧と同じに保たれていますが、外の気圧が急激に変化したりすると、気圧の変化により鼓膜が押されることになり、これが耳の痛みや詰まりを感じる原因となります。

大型の旅客機は、通常の飛行高度は10,000m以上で、この高度での飛行機の外の気圧は地上の5分の1程度になってしまうため、機内の気圧を2,500m程度の高さになるように調整して飛行しています。
つまり水平飛行中は、飛行機の機内の気圧と中耳の気圧は同じに保たれ、変化が起こらないので痛みなどを感じることはありません。

飛行機が着陸前に降下を開始する場合、飛行機自体は10,000mから降下しますが、機内はなるべく気圧が急激に変化しないように、着陸したときに地上と同じ気圧になるように、ゆっくりとしたペースで気圧を上げていく措置がとられています。
それでも、どうしても痛みを感じたら、ガムを噛んだり、飴を口に入れたり、ツバを飲み込むことで、痛みを和らげることができます

小型飛行機では、大型機のような機内の気圧までコントロールできる装備はありませんが、通常の飛行高度は2,500m以下のことが多く、快適な環境での飛行を行うことができます。
また小型飛行機のパイロットは、降下する際には、降下率をなるべく小さくして、急激な気圧変化が起こらないように気を配った操縦を心がけるようにしています。

アルファーアビエィションでは、ヘリコプター及び飛行機の操縦訓練中は、訓練を受ける方の体調にも配慮した操縦訓練を行っています。
操縦免許の取得やさらに上級の資格取得を検討されている方は、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

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