但馬空港からのロングフライト| アルファーアビエィション

但馬空港からのロングフライト

当校訓練生の金沢さんが、但馬空港からのロングフライトの体験談をまとめてくれました。

これから本格的な訓練に入る僕は、但馬空港から下妻へリポートまでのロングナビゲーションをやらないかと教官から話をいただいたとき、一も二もなく希望しました。こんな経験はそうはできるものじゃないと思ったからです。

さて当日、この日はとにかく初めてのことばかりでした。まず、行きの飛行機の乗り継ぎ。羽田から伊丹まで767で来て、そこから但馬までプロペラ機のサーブに乗り換えました。そのサーブでの但馬へのランディングは機内の窓から見ていると山につっこみそうな感じでした。

到着ロビーでは初めて会う谷澤教官が迎えてくれ、挨拶と握手をしてもらいました。感激です、但馬フェスティバルのヒーローと握手できるとは思いませんでした。しかも今日はずっと一緒にヘリで下妻までフライト、ワクワク感が抑えきれません。

次に、空港の出発ロビーを通らずに、事務所を通ってそのままエプロンに出たのも初体験です。出発前の機体チェックで、ほのかな緊張とキャビン内の暑さで汗だくになり、そしてエンジン始動後、今乗ってきたサーブを横目にタキシング。昨日ここで行われた但馬空港フェスティバルで素晴らしいフライトを見せた谷澤教官は、空港の人々に手を振られると、手を振り返して但馬を離陸。滑走路からの離陸なんて滅多に出来ない経験をしました。

離陸後すぐに遠方に霞んで見える六甲山の方に飛んでいくからと伝えられ、コレクティブ、サイクリックをもつように言われ、気づくともう教官は手を離してました。自分で操縦してるという実感が急に湧いてきました。

しばらく飛ぶと、山並みの景色から街や海が見えるようになり、神戸や芦屋を下に見ながら一路大阪方面に変針、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの上空通過後八尾空港へ向かいました。

八尾空港では、大手ヘリ会社で活躍するアルファーアビエィションの卒業生さんが出迎えてくれました。すごいっ、全国に卒業生がいると聞いてたその通りでした。

八尾空港を離陸後、静岡へリポートまでひとっ飛び、この区間は一番長い飛行になりました。途中セントレア空港の特別管制区の下を抜けるのに伊勢湾上空を1000ftまで降下、海の上を飛ぶのも又気持ちが良くて最高でした。静岡へリポートの手前では、陸上自衛隊のUH60に抜かれましたが、その速さに驚きました。上空で違うヘリに遭遇し抜かれるというのも初体験です。

静岡へリポートで給油し食事することに。ヘリポートは意外に大きくたくさんのヘリが駐機してました。しかし、休憩していると雲が多くなってきたので早めに出発することにしました。但馬出発の時は良い天気だったのにと思い、場所が変われば天気も変わるというのを実感しました。

やはり、富士山は見えず箱根も雲が多く、教官からぎりぎりまで下がってと言われ、降下したら御殿場は標高も高いので街がとても近くに感じました。峠を越えたら厚木の街並みが見えやっと見覚えのある所に出たという感じです。相模原から調布まではあっという間で、以前仕事で車で移動したときは1時間はかかってたのにと思うとやっぱり空は便利だなあと感心しきり。

埼玉に入り、見慣れた街の上空を飛行すると、さらに空を飛んでるという実感が湧いてきました。偶然以前の職場の近くにきたので谷澤教官に話すと、笑いながら寄っても良いよと言われましたが、まだそんな余裕は有りませんでした。

下妻ヘリポートに来ると、生徒さんの実地試験の最中だったので少し上空で待機していました。実地試験ってここでやるんだ、すごいなと感心しました。後で聞いたら見事合格したそうです。

このように、1日の中でものすごい経験がいくつも出来たことに感謝し、同時にこれから頑張るぞという新たな気持ちになりました。

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