年末年始にアリゾナのツーソンでフライトしてきました。| アルファーアビエィション

年末年始にアリゾナのツーソンでフライトしてきました。

アメリカでは、航空機によるテロ防止対策の一環として、昨年の10月20日以降、5700kg以下の航空機のトレーニングをする場合にもTSA(運輸安全局)に申請することが必要になりました。
事前に申請登録して手数料払って指紋の提出をしないと、訓練や2年ごとのフライトレビューが出来ないのです。非常に面倒くさいですね。

とにかく渡航前にその手続きをしなければならないわけですが、何せそのシステムは始まったばかりだし、途中でアメリカがクリスマスシーズンに突入してしまったこともあってか、TSAの対応も遅くて悪くて手続きに相当苦労しました。この時点で手数料を払います。

入国後、指紋を左右10指すべて採られ、まるで犯罪者扱い。その上ここでも手数料よこせと言います。プライバシーの侵害だし自国の保安上の都合で勝手にやってて、と思い相当気分を害します。思わず「犯罪者だ~」と汚れた指見せて皮肉言ったら、指紋押し係のおじさんに無視され、受付のおばさんは首を横に振ってました。

さて、年末年始のアメリカですが、西海岸では低気圧が居座って大雨が続き、北部や東部では寒波が来ていてと、とにかく変な気候でした。サンフランシスコから入国したのですが、ここってこんなに寒くて天気悪かったっけ?と思ったり、アリゾナのホテルに着いてテレビつけたらCNNで「Tsunami Disaster」とやってるから何かと思ったら津波があって甚大な被害が出てるといってるので、本当に心配になりました。

今回は飛行機に乗ったわけですが、アリゾナの空は開放感に溢れてました。下は見渡す限り赤っぽい土の色で、日本で言うような木というものがなく、その代わりに電柱くらいのサボテンが無数に生えてます。日本の空とは又ちがったおもむきでした。相変わらずアメリカでは見たこともない飛行機が飛んでたり、使われてない昔の戦闘機や、爆撃機が空港の片隅にごく普通に並んでたり、航空大国だと言うことを実感します。

ピナル・エアーパークという小さな空港にセスナで行きましたが、ここにはいろんな航空会社の使われなくなった大型旅客機が山のように置いてあります。その空港の片隅に、戦闘ヘリAH-64アパッチの基地があり、夜になるとホテル近くの山を低空で訓練してました。相当うるさいように感じますが、誰も気にしてません。このあたりはさすがアメリカです。

前出のようにアメリカが外国人訓練者に厳しくなってるので、アリゾナで廻ったいくつかの空港では、この新しいシステム以降に個人で飛びに来たという外国人は探しても私だけでした。現地の他のスクールのインストラクターにも話しを聞きましたが、このTSAの外国人訓練受け入れシステムは、受け入れ側としても事前の書類手続きが相当大変だと言ってました。あるスクールの校長は登録に3ヶ月以上かかってるがまだ出ないとボヤいてました。

TSAの手続きは、きちんとした申請をして、その人の素性も問題なければたぶんうまくいくでしょう、時間がかかり面倒だと思いますが。それから、訓練で長期行かれる方はこれとは別にビザ申請も必要と言うことをお忘れ無く。

アメリカにいきなり行って飛ぶというのはもう事実上無理だということが結論です。


     一直線の道、さすがアリゾナ        軍用機の墓場、デービス・モンサン空軍
                               基地を上空から


ピナル・エアーパーク飛行場に行ってみました  こんな所に使用済みの旅客機がわんさか

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