航空ライターまさるの訪問日記
アルファーアビエィションの社長に安全運航の秘訣を伺いました。
今日は、創立以来、24年間、無事故記録を更新しつづけている株式会社アルファーアビエィションを訪問し、その秘密を聞いてきましたので、皆様にご報告いたします。
特に、安全は、会社のトップの意識が大事であると言われています。トップが安全に気を使っているかどうかによって、その会社の文化が決まると言っても過言ではありません。
そこで、アルファーアビエィションの齋藤静社長に、話を伺ってきました。
(1)無事故記録を更新したときのお気持ちをお聞かせ下さい。
スタッフ全員に感謝しています。とても誇らしいことです。
(2)無事故記録を継続するために、大切なことは、何でしょうか。
安全管理に上下関係は、存在しません。気づいた人が直ぐ社内全体に伝達し、直ぐ対応することが大切です。また、人任せにしないこと。安全は、みんなの為のものです。見て見ぬふりをしないこと、全員が安全管理に参加することを重要視しています。最後に、いつも細かい変化に気づくように敏感に仕事をすること。これらのことを全員で心がけるように日頃から奨励してます。
(3)他社と大きく違うところを教えて下さい。
1日最低3回各運航所と確認をとり情報交換を頻繁に実施しています。全員が正直であれということを常に伝えています。不具合報告も迅速に的確に実施しています。当社のスタッフは、不具合になる前の兆候も見逃さず報告しています。
(4)無事故記録を継続する上で何か困難なことはありましたか。また、それをどのように乗り越えましたか。
「事故から学べ」と名言があります。事故例も色々研究しました。しかし、会社独自で安全を維持する習慣付けを全員で実施することが大切だと思いました。ですから、日常生活から改善し、正しい動作を習慣づける努力をしました。まず、健康管理です。健康でなければ健全な精神が養われません。そのために、深酒、過度の喫煙を止める、体を動かす、筋力を鍛えることを奨励しました。
また、当社では、社内での武勇伝を禁止しました。特に、過度に人を挑発するパイロットは、御法度です。チームワークが保てない人もご遠慮いただいております。安全は、チームワークが大切なのです。武勇伝では、安全運航を維持できないと考えています。
(5)今後の抱負をお聞かせ下さい。
飛行環境が整っている当社に海外からもフライトを楽しむ方を増やしたいと思っています。また、日本のお客さまには、当社のネットワークを活用して、日本だけでなく海外でのフライトも満喫していただきたいと考えております。
(6)御社のお客様に向けて一言メッセージをお願いします。
安全運航を維持することは、本当に大変なことです。その大変なことを社員全員がチームワークで維持していかなければなりません。そのため、今まで以上に細かなことまで気がつく社風を構成し、また同時に、気力が萎えないように健康管理も徹底し、この安全運航のノウハウをお客さまにも継承していきたいと考えております。
齋藤社長は、1985年にゼロから当社を創業し、その後、数々の新しく革新的な取組を行い、日本の航空業界の発展に貢献してきたとのこと。安全運航を継続できているのも、これらの言葉からわかるように、会社のトップが安全を大切にしているからであると感じました。