航空豆知識#195 「R22のローター」| アルファーアビエィション

航空豆知識#195 「R22のローター」

アルファーアビエィションの飛行機とヘリコプターの飛行教官、整備士がお届けする大好評でためになる航空豆知識。今回は当校のヘリ操縦教官がお届けします。

「R22のプロペラ(メインローター、テールローター)」

今回はR22のメインローターとテールローターについてご紹介いたします。
ヘリコプターの機体の上で回っている大きなプロペラをメインローターと言います。
機体の後方で回っている小さなプロペラをテールローターと言います。
R22のメインローターとテールローターは、共に2枚ローターで金属製です。
内部はアルミ製のハニカム構造(6角形のハチの巣と同じ形状)で軽量かつ強度のある造りとなっています。

ローターが回転中のヘリコプターを近くで見たことがある、又は乗ったことがある、という方はお分かりかと思いますが、メインローターが回転していると想像以上の風(ダウンウォッシュ)がローターから下向きに発生し、四周に広がっています。
このため、ローターが回転中のヘリコプターに近づく(乗り降りする)際には、帽子やメガネ、手荷物が飛ばされる可能性がありますので、飛ばされないよう十分に注意して下さい。
また、テールローターは、強い風は発生しませんが、高速で回転しているので見えにくいと言う特性がありますので、ローターが回転中は機体の後方に行かないよう注意してください。

最大重量約600kgの機体を持ち上げることができるR22のメインローターですが、意外や意外、その回転数(1分間に530回転)は扇風機の回転数よりも少ないことを知っていますか?

扇風機の回転数は種類や強弱で変わりますが、一般的に600~1200回転ぐらいで回転しているそうです。
「だったら扇風機で空を飛べるじゃないか?」と思った方、「へー、意外だね。」と思った方は、ラジコンヘリコプターやドローンの回転数も調べてみてはどうでしょうか。
色々なことに興味を持つことによって、色々なことが解ってきて、ヘリコプターがどんどん好きになっていきますよ。

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