アルファーを航空ライターまさる氏が取材!
今年で創立20周年を迎えるアルファーアビエィションは、国内における操縦訓練の実績ナンバー1を続けている国土交通省認可の航空事業会社だ。
数々の企業努力によって訓練実績、合格率、就職率ともにトップレベルを保ち、且つ航空事故無事故記録も続けているが、この圧倒的なクオリティの秘密を取材してレポートすることにした。
アルファーアビエィションの国内操縦訓練の様子をレポート!!
国内訓練
自家用から、事業用、計器証明、教育証明、機種限定拡張(単発タービン、多発タービン)まですべてのパイロットライセンスを国内で取得する
国内訓練施設
下妻ヘリポート[茨城県下妻市]
週末、アルファーアビエィションの下妻ヘリポートは、訓練生でにぎわっていた。最近は自家用ヘリコプター免許を働きながら休みを利用して取る人が非常に多く、その年齢層も10代~50代以上と幅広い。学生から社会人、また訓練に来る頻度も皆まちまちで、長期休暇が取れない人や英語に自信が無く海外留学にいけない人も安心して訓練していると聞いた。実際にこの人々が分け隔て無く和気あいあいと、操縦について話し合ったり教えあったりしてるのを見たが、本当に楽しそうである。
またおよそ50時間というとても短い時間で取得できてると言うのだから驚きである。後日聞いた話で、筆者がヘリポートを訪問した数日後にファーストソロに出た生徒さんは、なんと15時間でソロに出たという。これには正直いって驚いた。読者の中にはこれまで国内で自家用を取得する場合、ソロフライトに出るまでに100時間かかるとか、免許取得に5年かかるとかいう話を誰からとも無く聞いた人もいるかもしれない。
しかし、それは昔の話だったり、古い考え方や古いシステムのまま行われているからであることがわかり、同校は完全にその既成概念を根底から覆している。航空ライセンス大国のアメリカでも、テロ以降訓練システムが複雑になり、今ではソロに出るのに非常に時間がかかる。自家用ヘリの取得が普通に70~80時間はかかるのではないだろうか。
自家用だけでなく、事業用、計器飛行証明、機種限定拡張訓練もすべて国内で出来る。事業用訓練の形態は国内のみのコースと国内と海外を含めた一貫コースのどちらも可能で、このシステムや教育レベルの高さは航空界ですでに周知の事実である。また、初めは自家用コースだった人が、先輩の就職状況や活躍を知って事業用まで目指すケースも多いという。
最近、同校で事業用に合格した人の話を聞いたが、彼は仕事を続けながら国内で自家用を一から進め、週1回のフライトを重ね事業用まで取得したという。しかも合格までの時間は、航空法で定められた飛行経歴150時間+試験時間程度というから驚きだ。彼も当初は自家用コースのみだったらしい。もちろん毎日登校して短期集中で訓練している生徒も多い。ヘリポート付近のアパートを借り、それにより無駄な通学時間が一切かからないことも高い合格率の理由である。自転車で来られるほど近くて安い物件を同校が紹介してくれる。
また、筆者が取材で訪れた時には2名の女性が訓練していた。最近は女性の訓練生も増えていつも数名はいるという。やはり周りが明るい雰囲気になるし、目標に向かって一生懸命に頑張っている。同校代表の齊藤静さんも女性で、自分が免許取得時に感じたことや苦労したことが色々あったので、その経験を生かして女性にも訓練しやすい環境を作っているんです、と話してくださった。他校にはない女性ならではの細かい心遣いが男女問わず高い合格率と就職率の実績につながっているのは想像に難くない。航空ライセンスに男女の別はないとここでは感じる。免許取得を考えている女性の方もまずは一度問い合わせてみるべきだろう。
飛行教官からも話を聞くことが出来た。全員教育証明を所持し、飛行時間数は1万時間を超えるそうだ。ヘリで1万時間を超えるのは大変なことだ。ヘリポート建物の廊下には、世界ヘリコプター選手権や航空イベントでの写真、取り扱われた記事など活躍が所狭しと飾られていた。世界ヘリコプター選手権でのアルファーチームの活躍は知ってる読者も多いと思う。捜索救難活動の技術向上を目標とする競技会で、世界中から選りすぐりのパイロット達が参加する航空界のオリンピックだ。主にヨーロッパで行われるこの選手権にアジアから乗り込んでいくことだけでも大変だが、初参加の1999年ドイツ大会から、スペイン、オーストリアと毎回連続して金メダルを含む多くのメダルを獲得している。
大会時の映像を見せてもらったが、他国チームのパイロットとホバリング一つ比べてもアルファー教官の技術の正確さは歴然としていた。その教官から直に教わることが出来る生徒は非常に幸運と言える。訓練環境について教官の坂本さんに話を聞いたが、下妻へリポートは訓練に最適のところだという。操縦訓練が許されている訓練空域は関東に一カ所だが、ヘリポートの上空がその訓練エリアなので、離陸してすぐに訓練を開始できるから無駄な時間がなく、オートローテーションの訓練も別の所に行かずにヘリポートに接した隣の広い芝地でできるとのことだ。
さて訓練機に関してだが、案内された格納庫にはアルファー所有の訓練機が整然と並んでいた。ピストン機のR22ベータⅡが6機、R44が2機、単発タービン機AS350、多発タービン機アグスタA109である。これらの機体を使って自家用、事業用、教育証明、計器証明、単発、多発タービン、それからR44クリッパーによる水上機の訓練まで、およそすべてのヘリの免許をここ下妻で取得できる。最近クリッパーは人気急上昇機だ。青山運航部長の説明では、アグスタA109を航空事業会社として所有するのは国内で同校のみという。これはアグスタで多発タービンの限定訓練を望む場合は、アルファーアビエィションに依頼するしかない事を意味する。アグスタの導入を3年前から考えていたという、代表の齊藤静さんの先見の明をこのあたりに感じずにはいられない。多発タービン機は新機代替えにより警察や消防でも導入が進んでいて、この免許があれば就職の幅が俄然広がる。実際に多発タービン限定取得者を希望する官公庁からの訓練依頼を受けている。
海外訓練はオーストラリアで!!
ヘリコプター、飛行機、自家用、事業用、限定拡張、計器証明、教育証明
オーストラリア航空大学校 エアラインパイロットコース
海外訓練施設
マンガロア空港[オーストラリア・ビクトリア州]
もちろん、同校は以前から海外訓練コースも充実させている。マンガロア空港は、大型ジェット機も離着陸できる2000m級滑走路をメインに2本の滑走路を持つ。NDB、VOR、DMEなどの航法援助施設や夜間の照明施設も完備している。大きさとしては八尾空港をイメージしてもらうといいだろう。ここでR22、R44、300CB、B206、A109、BK117等の機種を使ってヘリの訓練は行われている。BK117は消火活動用放水タンク装備が可能で、実際に消火活動に出動するのを目の当たりにすることも出来る。日本ではなかなかできない火災を想定した消火訓練まで可能で、防災パイロットでの活躍を考えている人にとっては願ってもない経験を積むことが出来るだろう。さらに、計器飛行訓練用のシュワイザー300CBの導入により計器飛行証明の取得が身近なものになった。その他、アメリカにはない機種限定制度により、オーストラリアで単発、多発タービン限定拡張をして日本のライセンスに書き換えられるのも魅力だ。
飛行機の免許を取得してエアラインを目指す人にはオーストラリア航空大学校エアラインパイロットコースを設定している。これはエアインディアや大韓航空の乗員養成の実績を持つ同校の高いレベルの教育により、日本のエアライン、オーストラリアや諸外国の航空会社への就職を目的とするコースである。自家用、事業用、多発限定、計器飛行証明とフルライセンスを取得するために、セスナ152、172、182、PA28、PA34など、世界のエアラインパイロットの養成に使われている訓練機を使っている。日本とオーストラリアでの同型機種による効率の良い訓練により、国内事業用や計器飛行証明を取得し日本国内の航空事業会社やエアラインへの就職実績があり、就職先としてカンタス航空、エアニュージーランド、エアインディア、エアランカ航空、大韓航空などの実績がある。今後、国内のエアラインがパイロットの大量定年を迎えることは諸新聞記事で周知の事だろう。パイロット要員の不足は深刻とされるが、この千載一遇のチャンスに、同校のレベルの高い訓練によりライセンスを取得することが、夢への第一歩になると言えそうだ。
就職させることが目標!! 抜群の就職実績の秘密
プロを目指し訓練してきた人は当然、就職が最終目標になる。同校が重点を置いてるのもここで、少しでも多くの人に活躍してもらい航空界を発展させるという理念がはっきりしている。そのために就職対策担当顧問が専任でいるという。顧問の高橋氏は大手航空会社や民間ヘリコプター事業会社の取締役部長を歴任しており、どこの航空会社や官公庁航空隊にも広い人脈を持つ航空業界の重鎮である。日本全国の官公庁航空隊や航空事業会社を訪れたり、高橋氏のもとに採用情報が集まってきている。募集状況を常時把握し、適切な人材と採用をお願いしているので採用側からも講評で人事担当者との信頼関係も厚い。筆者の知る範囲ではこのような就職支援は他パイロットスクールでは全く行われてない。
また、この20年間に各航空会社や警察、消防、海上保安庁の航空隊、自家用オーナーのところで活躍する卒業生が数百名になり、その卒業生から求人募集が多くくる。このような人脈から得られる情報は就職に絶対的に有利と言える。同社はロビンソンヘリコプター社の正規ディーラーであり、R22やR44を購入した自家用オーナーや、自家用運航をしている会社から卒業生にパイロットや要員の募集も多くある。
映像事業・メディア
アルファーアビエィションの特徴として、マスメディアを普及効果に利用してる事が挙げられる。諸外国に比べ日本は、特に小型航空業界に関する一般的な認知度は低いと言える。航空機と言ったら旅客機しか頭に浮かばない人もいまだ多い。同校にはもっと多くの人に空を飛ぶ楽しさや、自分で操縦する楽しさを知ってもらい、そして航空の世界を広げていきたいと言う明確なポリシーがあり、その手法として以前からインターネットをはじめ、テレビやラジオ、雑誌、新聞等多彩なメディアを用いている。
最近、各テレビ局からのヘリを使った番組制作依頼、取材依頼は後を絶たない。各局ゴールデンタイムのバラエティ番組から航空機を扱った特集番組まで協力依頼がひっきりなしに同校にきているが、すでに見たという人も多いだろう。筆者も都内のテレビ局や衛星放送局で同校企画制作のライセンス取得番組をオンエアで見た。夜8時から1時間という枠はテレビ局の期待度の大きさを伺わせる。終了後に放送局にかかってくる視聴者の反応も、今まで航空ライセンスの取り方がわからなかったが、意外と身近になったと大好評だという。これらの撮影には同校所有の小型高性能ジャイロカメラ搭載のニュースコプターが活躍している。
ダイアモンド・エアクラフト社の日本販売総代理店に
今年新たに、アルファーアビエィションは、オーストリアとカナダに本拠を持つ「ダイアモンド・エアクラフト社」の販売日本総代理店の認定を受け、次世代軽飛行機として世界中で注目を浴びているDAシリーズの販売開始を発表した。以前筆者は海外の航空雑誌でDAの紹介記事を見て、その優雅なフォルムにすっかり魅了されてしまった一人だが、世界的に人気が急増し相当バックオーダーも抱えてるようだ。同社が販売代理店になったことにより、日本の空でも見る事ができると思うとこれから楽しみだ。セスナ、パイパーと並びこれからの訓練機、小型機のスタンダードになっていく気がする。
洗練されたデザインは、胴体に複合材を使用し、グラスコクピットやディーゼルエンジン使用がある。ディーゼルはJET-A1燃料を使うので、燃料コストの軽減やAVGASを置かない空港が増えてる中、非常に利便性が高いと言える。販売機種は2人乗りDA20、4人乗り単発DA40(ガソリン・ディーゼル)、双発4人乗りDA42、5人乗りビジネスジェットD-JET、モーターグライダーHK36ディモナと相当幅広い。
このように、アルファーアビエィションへの取材を行い、実際に見たり知り得た情報を書きつづってきたが、載せたいことがまだまだあって紙面がとても足りない。それだけ航空に対するプロフェッショナリズムと熱意をスタッフ全員が持ち、絶えず前に進み続けている。ライセンス取得をこれから希望する方たちにとってこれ以上ない強力な見方となることは間違いないといえる。より知りたい方は同校のホームページを訪れるといい。書ききれなかった多彩な活動状況が載っており、訓練状況や卒業生の活躍を知ることができるだろう。