ヘリコプター整備士がお届けするエンジンの知識| アルファーアビエィション

ヘリコプター整備士がお届けするエンジンの知識

毎回大好評、アルファーアビエィションのベテラン整備陣がお届けする航空機に関する様々な知識です。
今回はヘリコプター整備士がエンジンに関してお教えします。しっかり勉強してください。

「ロビンソンヘリコプターのシリンダー」
ただ今、ロビンソンR22の発動機の排気バルブの点検を行っています。
R22は水平対向4気筒の発動機を搭載しています。

写真に写っているのは機体左側の1番及び3番シリンダーです。 点検整備のため、排気管及びシリンダーヘッドカバーを取り外してあります。 それぞれのシリンダーに吸気・排気の系統があり、向かって左が吸気、右が排気になります。
燃焼の終わった熱い気体を排出しなければならないので排気の方は冷却のため放熱フィンが多く並んでいます。
放熱フィンは表面積を増加させて冷却を促進させるものです。
バネのように見えるものはバルブスプリングでシリンダー燃焼室の気密を保っています。
わかりにくいですがバルブスプリングは2重構造になっていてスプリングの内側に径の小さなスプリングが入っていて確実なバルブの作動を行います。
ロッカーアームでバルブの開閉を行っていて、それが写っています。

点検の結果異常がなかったので、これで十分安全に飛行することができます。

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