#11 「飛行機・ヘリコプターはどこに降りることができるのか?」(2009/06/23)| アルファーアビエィション

#11 「飛行機・ヘリコプターはどこに降りることができるのか?」(2009/06/23)

アルファーアビエィションが今回お届けする、ミニレポートは、「飛行機・ヘリコプターはどこに降りることができるのか?」です。

「飛行機・ヘリコプターはどこに降りることができるのか?」

飛行機やヘリコプターは、どこに降りることができるのでしょうか?特に、滑走路をほとんど必要としないヘリコプターは、技術的には障害物や斜面、広さなどのある程度の基準を満たせば、離着陸可能な乗り物です。

「航空法第79条」

航空法によれば、航空機は、飛行場以外の場所において離着陸を行ってはならないと規定されています。

しかし、例えば、ヘリコプターなどは、ドクターヘリとして病院に着陸を行ったり、資材の輸送などでは、ヘリポート以外のところにも降りることを聞いたり、見たりしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、どうして、このように法律では禁止されている飛行場以外のところに、航空機が降りることができるのでしょうか。

「79条ただし書」

それが、79条のただし書と呼ばれるものです。飛行場以外のところで離着陸を行ってはいけないと法79条で書かれているのですが、そのただし書きとして、国土交通大臣の許可を得ることにより離着陸を行うことができると書いてあるのです。

国土交通省が公表している行政手続き等のオンライン化状況によれば、飛行場以外の場所の離着陸の許可(航空法第79条ただし書)のH19年度の年間申請件数は、13340件となっています。

この79条ただし書の手続きを行うことで、飛行場以外の場所に降りることができるのですが、許可がおりるのは通常長くても3ヶ月間です。年間通して利用するには、最低、年に4回の申請が必要となります。すべてが年間を通して利用されている訳ではありませんし、同じところを別の人が申請している場合もありますので、正確ではありませんが、単純に申請件数を4で割るとおよそ3300箇所の場外離着陸場が利用されていることとなります。

書籍「数字で見る航空2008」によれば、H20.4.1現在の飛行場の数は、飛行場が公共・非公共用合わせて約100箇所、ヘリポートが公共・非公共用合わせて、約120箇所ですので、この何十倍もの場所で離着陸が行われているのです。

自家用機でヘリコプターを所有し、自宅近くに場外離着陸場を持つことで、わざわざ飛行場まで足を運ぶことなく、すぐに移動を開始する。こんなことも可能なのです。

(おわり)

本レポートは、作成時点での意見・予測であり、予告なしに変更になることがあります。また、本レポートは、情報提供のみを目的としており、サービス等の販売を目的としたものでは、ありません。

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