航空豆知識「ディーゼルエンジン搭載のセスナ機での飛行」| アルファーアビエィション

航空豆知識「ディーゼルエンジン搭載のセスナ機での飛行」

当校の飛行機とヘリの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
今回は「ディーゼルエンジンを搭載したセスナ機」について飛行機の教官がためになる情報をお届けします。

「ディーゼルエンジン搭載のセスナ機での飛行」
アルファーアビエィション福島運航所では、ダイヤモンドエアクラフト式DA40型とDA42型に加えて、当社でデイーゼルエンジンであるセンチュリオン2.0エンジンに換装したセスナ式C172P型を使用して訓練を行っています。
センチュリオン2.0エンジンは、メルセデス・ベンツのAクラス用直列4気筒2000CCエンジンをベースにTAE社で再設計されました。

一般的な小型飛行機のエンジンは航空ガソリンを使用していますが、航空ガソリンは現在では入手可能な空港が少なくなり、また入手できたとしても価格は非常に高くなってきています。
ディーゼルエンジンは、鉛を含まない燃料(JET A-1)を使用し、燃焼効率が高く、騒音性能もガソリン・エンジンとほぼ同じレベルで、二酸化炭素の発生も少ないため環境に優しいエンジンであると言えます。

さらに、FADECという電子制御装置により、エンジンの運転を最大限に自動化して、寒冷時や高温時であっても始動は容易であり、通常のレシプロエンジンのようにミクスチャー・セッティングやプロペラ・コントロールを行う必要がないため、飛行中のパイロットの作業の負荷が大幅に少なくなります。
パイロットは、1本のレバーを操作することにより、エンジンをコントロールすることができるのです。
このセスナ機の飛行計器は、従来のアナログ計器をそのまま使用しているので、これまでアナログ計器で訓練してきた方も、違和感なく操縦することができます。

訓練で訪れた新潟空港のエプロンにて

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