航空豆知識「物件の投下」
当校の飛行機とヘリの飛行教官、整備士がお届けする大好評の航空豆知識。
今回は飛行機の性能と標高との関係について飛行機教官がためになる情報をお届けします。
「物件の投下」
皆さん、航空機から物を投下(落とす)してもよいと思いますか?
それは、航空に詳しくない人でも「そんな危ないこと法律でだめってなってるでしょう?」と言うことでしょう。
航空法にも第89条にこのように書いてあります。
「何人も航空機から物件を投下してはならない」と。
でもその後に続く文章が面白いです。
「ただし地上又は水上の人又は物件に危害を与え、又は損傷を及ぼす恐れのない場合であって国土交通大臣に届け出た時は、この限りでない」となっています。
「何人も」(なんぴとも=どんなひとでも)と言っておきながら、危害を与えなければ、しかも許可では無く、届け出ればよいというのにギャップを感じます。
たとえば、今度ヘリから○○○を落とします、と航空局に届ければOKなんだと。
しかし、実際には届け出てもその内容や安全性が確認されなければ「受理」してもらえないので許可と同じようなものです。
ちなみに、物件には液体も含まれます。
しかし地上や水上に到達せず途中で蒸発するならこの条文には当たらないと思われます。