アグスタA109による技能証明試験| アルファーアビエィション

アグスタA109による技能証明試験

福島空港(株)アルファーアビエィションでは、梅雨空の好天を利用し、双発ヘリコプターA109による計器飛行技能証明試験が実施されました。

天気予報では、東北地方には大雨注意報が出され、午前中は低シーリングの状態でしたが、午後からはシーリングもとれ実地試験には問題のない天候に回復しました。前線の動きによって、ずいぶんと天候が変わるものです。なお、余談ですが、これからの梅雨明けの目安として、500HP(18000Ft)高層天気図の5880mの等高度線(この時期における太平洋高気圧)の張り出しが参考になりますから、これより南は夏の太陽が輝いています。

試験は、口述試験の後、福島から仙台までの航空路航法です。これまでの訓練成果を十二分に発揮し、IFRクリアランスの受領、さらに経路飛行そして仙台でのILS APCHも円滑に実施できました。仙台からの帰りはVFRとなります。途中いわき訓練空域での基本計器を実施の後、最終的に福島において各種計器進入を行います。 飛行時間は往復合計3時間以上になり、体力と精神力の勝負となります。したがって、パイロットは一定以上の能力が必要とされています。

一方今日はA109を使い、限定変更試験です。受験生はこれまで、単発エンジン限定の資格しかないため、双発ヘリ資格を取得するためのものです。実地試験では、訓練空域においての各種操作、さらに飛行場における、各種離陸及び着陸操作を行います。

試験の実施要領は実地試験実施基準等に記載され、それぞれに判定基準が定められています。 例えば急旋回は、傾斜角45度で左右360度旋回の連続旋回を行います。この判定基準は、高度は±100フィート、速度は±10ノット、針路は±10度、傾斜角は±5度以内の変化であることが定められています。このため、受験生は、諸元保持に細心の注意を払いますが、この基準を瞬時に逸脱しても、修正意欲を持ち意図して修正操作をすれば、まさに「信頼性の評価」としての基準により、最終的に操縦士としての総合能力が判定されることとなります。

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